コンテンツにスキップ

着ぐるみ趣味とは

着ぐるみ(kigurumi)趣味の概要と楽しみ方。

執筆: Reflex

このWikiで扱う「着ぐるみ」は、アニメ調の顔をしたマスク(お面)と肌タイツを組み合わせて、キャラクターに変身する趣味を指します。海外では “animegao kigurumi”(アニメ顔着ぐるみ)や単に “kigurumi / kig” と呼ばれ、活動者は「ドーラー」と呼ばれることもあります。

同じ「着ぐるみ」という言葉でも、イベント会場で見かけるマスコット・ゆるキャラの類や、動物キャラクターを毛皮素材で表現するファースーツ(ケモノ)、動物柄の部屋着の「きぐるみ」とは、文化も作り方も別物です。そちらの情報を探している場合、このWikiの内容は当てはまらない部分が多いはずです。

基本の構成は、マスク・肌タイツ・衣装の3つです。

  1. マスク: 3Dプリント(主に光造形レジン)で作られた頭部。キャラクターの命とも言える部分で、このWikiでは工房にオーダーメイドで発注して制作してもらう方法をメインに解説しています(マスクの構造と種類)
  2. 肌タイツ: 顔の部分が開いた肌色の全身タイツ。素肌を完全に隠すことで、マスクと合わせて「生身の人間ではないキャラクターの身体」を作ります(肌タイツの種類)
  3. 衣装: キャラクターの服装。コスプレ用の既製品や衣装制作の依頼品を流用できることが多い部分です

なお髪(ウィッグ)はマスクと一体で作られるため、マスク側に含まれます(ウィッグの基礎)。このほか、体型をキャラクターに近づける補正パッドなどの要素があります。瞳はマスク本体に作り込まれた「絵」で、着用者はまつげや眉毛の部分に開けられたのぞき穴から外を見ます(マスクの構造と種類)。

いちばん多いのは、コスプレイベントや撮影会にキャラクターとして参加して、写真を撮ってもらう楽しみ方でしょう。スタジオやロケーションで撮影して、SNSや同人誌で作品として発表する人もいますし、撮影よりもキャラクターの姿での交流そのものが好きだという人もいます。自分でデザインしたキャラクター(オリキャラ)を現実の存在にする、という楽しみ方も。

「推しキャラになりきりたい」「自分のキャラを実体化したい」「顔を出さずにコスプレを楽しみたい」——入り口は人それぞれです。

着ぐるみの世界では、マスクや肌タイツが完成して手元に届くことを「お迎え」と呼びます。単なる「購入」ではなく、キャラクターという存在を家族のように迎え入れる、という感覚が込められた言葉です。

お迎えの経路は主に3つあります。キャラクターの造形や自分の頭のサイズに合わせて工房に個別制作してもらうオーダーメイド発注、工房が制作済みのマスクを買う既製品(レディメイド)の購入、そして手放す人から譲り受ける里親募集(中古)です。既製品はすぐ入手できる反面、キャラクターや体格への適合は限られるため、体験・入門用の位置づけになります。里親については中古・里親という選択肢にまとめました。

このWikiでは、このうち工房へのオーダーメイド発注をメインに解説しています。

この趣味の魅力と大変なところ

Section titled “この趣味の魅力と大変なところ”

魅力は、なんといっても「キャラクターが現実にそこにいる」という体験です。素顔が出ないため、年齢や性別、素の容姿に関係なくキャラクターになれますし、写真映えのする独特の存在感も大きな魅力です。

一方で大変なところもはっきりしています。まず費用。マスクとタイツ一式で13〜30万円程度の初期投資になります(費用の目安と予算計画)。次に納期で、人気工房では発注から納品まで半年〜2年待ちも珍しくありません(納期と待ち時間)。着てからも、視界が狭く熱がこもりやすいという身体的な負担があり(視界・呼吸・熱の基礎知識)、着脱や外での活動は一人では大変な場面が多いので、手助けしてくれるサポートの存在が非常にありがたい趣味でもあります(サポートの役割)。

魅力と大変さの両方を知った上で判断できるように、このWikiでは良い面だけでなく負担やリスクも具体的に書いていきます。次はお迎えまでの全体ロードマップをどうぞ。